2013/05/28, 火曜日
ラヴァル(カナダ、ケベック州)およびロチェスター(米国、ニューヨーク州)― Valeant Pharmaceuticals International, Inc.(以下Valeant社)と世界的なアイヘルス企業Bausch + Lomb(以下 ボシュロム)は米国時間27日、Valeant社がボシュロムを87億ドル(約8,800億円)の現金で買収することに合意したと発表した。
ボシュロムはアイヘルス分野における世界的主要企業の一つで、医薬品(処方薬、ジェネリック薬、および大衆(OTC)薬を含む)、ビジョンケア(コンタクトレンズとレンズケア用品)、およびサージカル(眼内レンズと眼科手術機器)の3つの分野において事業を展開している。ボシュロムは著名な処方薬とOTCブランドであるBesivance、Lotemax、Ocuvite、PreserVision、ビジョンケアブランドであるBiotrue ONEday、PureVision、renu、Boston、サージカルブランドであるenVista、Storz、Stellaris、VICTUSを含む幅広い製品ポートフォリオを展開している。
両社の取締役会によりそれぞれ満場一致で可決された合意内容によれば、Valeant社は総額87億ドルの現金を支払い、そのうち約45億ドルはWarburg Pincusが率いる投資家グループへ支払われ、また約42億ドルはボシュロムの債務の返済に充てられる。Valeant社は2014年末までに少なくとも年間8億ドルのコスト削減を見込んでいる。ボシュロムは2013年の売上高を約33億ドル、調整後EBITDAを約7.2億ドルと予想している。この買収により、Valeant社の一株あたり現金収益は直ちに増加する見込みである。この買収が2013年1月1日に行われたと想定し、またシナジー効果がすべて実現したと想定した場合、この買収にともないValeant社の2013年の予想一株当たり現金収益は約40%増加する。
この買収は負債による調達と約15-20億ドル相当の新株発行により賄われる。Valeant社はこの買収についてGoldman Sachs Bank USAからの負債による資金調達を確保している。その結果、Valeant社の予想調整後EBITDAに対する負債の比率は約4.6倍となる。
ボシュロムの名称は維持され、Valeant社の一部門となる。Valeant社の既存の眼科事業はボシュロム部門に統合され、2013年の売上見込が35億ドルを超える世界的なアイヘルス部門が誕生する。この買収により、Valeant社は人口高齢化、糖尿病罹患率の増加、および新興市場からの需要を推進源とするアイヘルスへの需要拡大に対応する準備を整える。合併後のアイヘルス事業部門には、強力な製品ポートフォリオと開発の後期段階にある画期的な新製品も貢献する。
Valeant社の会長兼CEOであるJ・マイケル・ピアソン(J. Michael Pearson)は、「眼科領域の医薬品、コンタクトレンズとレンズケア用品、およびサージカル機器に関するValeant社の能力を大きく高めることにより、当社をアイヘルス分野の世界的リーダーへと変革するボシュロム買収を発表できることを喜ばしく思っている。ボシュロムの世界的に著名なブランド、世界有数のアイケア製品群の包括的なポートフォリオ、および将来性のある後期開発段階の製品候補は、当社の従来の眼科領域事業の戦略に理想的に一致するものであり、我々は長期継続的なアイヘルス事業構築に向けた取り組みに今後とも邁進する。この買収を通じてValeant社は皮膚科・眼科領域双方で世界的リーダー企業となる」と述べている。
ボシュロムのCEOであるブレント・サンダース(Brent Saunders)は、「ボシュロムは過去数年にわたり大きな変革を行った。患者のために画期的な新製品を提供し、強力な新製品パイプラインを構築し、新たな市場に進出し、また世界中の眼科医療従事者との関係を強化してきた。Valeant社による当社の買収は、才能ある当社の従業員が過去数年間にわたって生み出してきた極めて大きな価値の証である。当社とValeant社は、画期的かつ高品質な製品と卓越したサービスを顧客に提供することに献身してきた。Valeant社のリーダーシップの下で、ボシュロムのブランドがアイヘルスにおける卓越性とイノベーションの代名詞であり続けると確信している」と述べている。
買収完了後、サンダースは円滑な移行と統合のためのアドバイザーとしてValeant社に加わり、またボシュロムの取締役会会長であるフレッド・ハッサン(Fred Hassan)はValeant社の取締役会に加わる。またボシュロムのエグゼクティブバイスプレジデント兼 Global Pharmaceuticals担当プレジデントであるダン・ウェクスラー(Dan Wechsler)はOphthalmology and Eye Health担当エグゼクティブバイスプレジデント兼カンパニーグループ会長としてValeant社に加わる。ボシュロムのチーフメディカルオフィサーであるカルビン・W・ロバーツ(Calvin W. Roberts, M.D.)はOphthalmology and Eye Health担当チーフメディカルオフィサーとしてValeant社に加わる。また他にも上席経営陣から何名かがValeant社に加わる見込みである。
この買収は第3四半期中の完了を予定しており、一般的な締結条件の充足と薬事関連の登録が条件となっている。
Valeant社の法務顧問はSkadden, Arps, Slate, Meagher & Flom LLPおよびOsler, Hoskin & Harcourt LLPが務めた。ボシュロムの法務顧問はCleary Gottlieb Steen & Hamilton LLPであり、同社の財務顧問はGoldman, Sachs & Co.とJ. P. Morgan Securities LLCが務めた。
カンファレンスコールとウェブキャストに関する情報
Valeant社は2013年5月28日8:00AM東部時間(太平洋時間では5:00AM)、この買収に関するカンファレンスコールとライブのインターネットウェブキャストを、スライド形式によるプレゼンテーションとともに実施する。このカンファレンスコールの電話番号は(877) 876-8393、確認コードは77049719となっている。米国外からの場合は電話番号1(973) 200-3961、確認コードは77049719。リプレイはカンファレンスコール終了の約2時間後から2013年6月28日まで、電話番号1(855) 859-2056または1(404) 537-3406、確認コード77049719にて提供される。カンファレンスコールのライブウェブキャストはValeant社のIR部門のウェブサイト(WWW.VALEANT.COM)にて提供される。
Valeant社について
Valeant Pharmaceuticals International, Inc.(NYSE/TSX:VRX)は、主に皮膚科学、神経学、およびブランドジェネリックの分野において幅広い医薬品を開発、製造、および販売する多国籍スペシャルティ医薬品企業である。Valeant社の詳細はwww.valeant.com に掲載されている。
ボシュロム(Bausch + Lomb)について
ボシュロムはアイヘルス分野における世界的主要企業の一つで、人々の視力の保護、強化、回復に専念している。その中核事業は眼科用医薬品、コンタクトレンズ、レンズケア製品、眼科用手術装置および器具などがある。製品ポートフォリオはこの業界で最も包括的なものであり、同社はこれを世界的に開発、生産、販売している。販売対象国は100カ国以上に及ぶ。1853年に創立、本社は米ニューヨーク州ロチェスター。世界全体で1万1000人以上の従業員を有する。
このプレスリリースには、提案されているValeant社とボシュロムの事業統合、Valeant社とボシュロムの財務状況、市場の状況、製品開発と事業戦略、コストに関して期待されるシナジー効果、買収の予想タイミングと期待されるメリット、および予想されるValeant社の今後の費用、売上、一株あたり利益、およびその他の項目に関する将来予測に基づく表明が含まれている。「確信」、「期待」、「予想」、「意図」、「推定」、「計画」、「~しようとする」、「~する可能性がある」、「ガイダンス」、およびその他同様な表現を含む表現は将来予測に基づく表明である。これらの表明はValeant社またはボシュロムによる、将来の事象に関する現時点での観点、期待、および確信を反映したものであるため、これらの将来予測に基づく表明にはリスクと不確定要素が含まれる。両社による事業統合案と将来的な業績には多数の要因が影響を及ぼし、実際の結果は本プレスリリースに含まれる将来予測に基づく表明に表現されたものから大きく異なる可能性があることに投資家は留意する必要がある。これらの要因には以下のものが含まれ、ただしこれらのみには限られない。買収が締結されないリスク、買収完了までの間にValeant社の事業またはボシュロムの事業に何らかの不利な影響が生じるリスク、両社の業務統合が成功しないリスク、Valeant社とボシュロムが新製品を成功裏に開発、商業化、および販売するか否か、Valeant社とボシュロムがそれぞれ開発中の製品について許認可を取得する能力、Valeant社とボシュロムの製品に対する競合、Valeant社とボシュロムの将来の製品が市場に受け容れられるか否か、両社が属する産業への政府規制、第三者または政府による係争中または将来の訴訟または請求の結果、政府規制変更のリスク、経済状況の影響、競合と価格設定のリスク、および(i)Form 8-Kによる最新報告書、Form 10-Qによる四半期報告書、およびForm 10-Kによる年次報告書を含む、Valeant社が米国証券取引委員会(「SEC」)およびカナダ証券取引委員会(「CSA」)に定期的に提出する報告書、および特にSECとCSAに提出済みの2012年12月31日を末日とする年度のForm 10-Kによる年次報告書の「RISK FACTORS」と題された記載、ならびに(ii)2013年4月26日にSECに提出されたが未だSECにより有効とは宣言されていない、WP Prism Inc.(Bausch + Lomb Holdings Incorporatedの旧称)のForm S-1登録書面のAmendment No.1に記載されたリスク要因を含むその他のリスクと不確定要素。本プレスリリース中の将来予測に基づく表明にはこれらのリスク要因が伴う。これらは個々にまたは全体として両社の実際の結果を期待される、または過去の結果とは大きく異なる可能性がある。両社はいずれの将来予測に基づく表明についても、新たな情報ないし将来の状況によるか否かを問わず、公に更新する義務を負わない。
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